2026´この夏の収穫

合唱を通じてたくさんの高校生と出会った。

①先ずは星野高校の女声合唱。コンクール課題曲になっている「ばら、きく、なずな」-<花に寄せて>の最終曲(星野富弘作詩)-のレッスン。話したり振ったりしながら進める。彼女らは真剣そのもので、できる限りのことを僕から受け取ろとする。質問のコーナーでは次々に手が上がった。仕上げの演奏では何かが確実に変わっていた。(指揮・佐々木憲二先生)

②次に熊谷高校と熊谷女子高校の合同合唱の指導。<天・地・創造>-Ⅰ.青空に Ⅱ.20億光年の孤独 Ⅲ.GENESIS (谷川俊太郎作詩)。Ⅰ.Ⅱ.が委嘱曲。OBのバリトン歌手原田勇雅さんのソロが加わる初演のみのヴァージョン。女子たちはおとなしく、男子たちはややバンカラで活発。谷川詩の裏側にあるものを考えてもらった。愉快なレッスンになった。(指揮・蓮大二郎先生)

③松山女子高校の合唱。やはり「ばら、きく、なずな」の指導。なんと100人を超える合唱は圧巻。中身も確か。ここでもディクションや表情をレッスン。星野さんの「母に対する情愛と感謝」を充分に表現するのは易しくないが、そこに向かおうとする熱意・真剣さがヒタヒタと伝わってくる。(指揮・吉田みどり先生)

④締めくくりは早稲田大学高等学院の男声合唱のレッスン。コンクール自由曲<日本が見えない>は竹内浩三がフィリピンで戦死する前に書いた、歪んでいく日本を直観する詩に、僕が足踏みや叫びを使って「告発」する音楽に仕立てたものだ。
ここでも高校生たちの真っ直ぐな熱意と感性に触れることになった。実に力強い男声合唱の響きに圧倒された。音楽の「繊細」な部分のレッスンとなった。男声合唱の良さをあらためて実感した。(指揮・南方隼紀さん)
さて本日(9月17日)の朝日新聞東京版にその時記事が掲載されたのは「快挙❗」。

折しも早朝の2時間に<魂のゆくえ>-尺八とクラリネットのために-を完成させたところだった(初演は12月11日浜離宮ホール、全音四人組コンサート)。
高校生たちとの出会いで「日本はまだ大丈夫❗」と確信できたのは大きな悦びだった。彼ら・彼女らが紆余曲折を乗り越え、逞しく育っていくのを願って止まない。