令和4年度 奏楽堂日本歌曲コンクール
2022年5月29日

令和4年度
奏楽堂日本歌曲コンクール
作曲部門 本選会
2022年5月29日11時00分~12時30分

本選に残った6作品を審査。
片山柊(しゅう)作曲<三好達治の詩による歌曲集>、ソプラノとピアノによる4曲のチクルス。音の魅力と存在感、豊かな叙情性、ソプラノの然るべき音域の使い方、ピアノの使い方などなど、僕的に言えばまさに「佳きもの」の誕生だった。
頭一つ抜けての第一位。
二位はなく、3作品が三位となった。
演奏順に
島田萌作曲<バリトンとバスーンのための野の夜>。奇しくも低音デュオの松平敬さんの歌唱。興味深い作品だが、歌とバスーンの関係がもっと緊迫した部分も欲しいと思った。
宮本正太郎作曲<ソプラノとピアノのための組曲「夕闇の中で」>。親しみやすい、おしゃれな調性感が楽しい。第3曲の「夜の窓」が中田喜直賞に選ばれた。
坂本日菜作曲<ソプラノとオルガンのための「讃歌」>。初めて旧奏楽堂のオルガンが新作歌曲のために使われた。その使い方が上手い。随所に感心。歌の旋律に際立ったキャラクターがあったらもっとアピールする作品になったのではないか。

審査員一同「一つの音楽会といった感じで大いに楽しめた」と、これは手前味噌でしょうか(笑)。