この日、谷川俊太郎さんの一周忌。第一生命ホールに合唱団が続々と集まった。昼の部にそれぞれに味ある10団体、夜の部に70人超のトップ水準の4団体(指揮は出演順に①藤井宏樹、②松下耕、③栗山文昭、④清水敬一の各氏)の演奏は圧巻だった。ICOTの皆様の多大なご尽力のおかげで、スムーズな進行は素晴らしかった。
①萩京子作品=明快爽やかな演奏。
②上田真樹・松下耕作品=たっぷりの力強さ。
③三善晃作品=真髄を抉る。
④木下牧子作品=魅力いっぱいの展開。
最後の合同ステージはそれら4団体の300人近い合唱人がぎっしりと並び、僕は<生きる>を振った。指揮を始める時の「ドキドキ」、そのわずか10秒足らずの時間の高揚感をとても心地良く感じた。ドライブ感も素晴らしい。実力のある人たちと演奏するのは「自由自在」で実に楽しい。
浜松世界青少年音楽祭2014で600人のユース・クワイア+100人のジュニア・オーケストラで自作<サルヴェ・レジーナ>を振った時のことを思い出した。この時もリハーサルが一発で通った。実力+練習の成果なのですね。
「20億光年の孤独」の20億は作詩された当時の宇宙の大きさで、現在は138億光年と言われている。想像を絶するマクロ・コスモスの中の小さな小さな地球の上で、さらに小さな超ミクロな音楽世界に入り込む。ミクロではあるが、そこには無限の精神精神の拡がりがある❗
人類は「引き合う孤独な力」で豊かさに向かうのである。

二十億光年のまつり
— 谷川俊太郎作品を巡る
2025年11月13日(木) 昼の部 14:00 開演、夜の部 18:30開演
第一生命ホール
音楽監督:新実徳英
特別出演:谷川賢作
昼の部
– アンサンブル・ギオーネ 指揮:斉藤暢子、ピアノ:川原彩子
– 室内合唱団うぐいす ピアノ:大堀さち
– 女声合唱団ジュディ 指揮:岸 信介、ピアノ:法嶋晶子
– アンサンブル濤音-tone- 指揮:森永淳一、ピアノ:高橋典子
– N.F.レディースシンガーズ 指揮:古橋富士雄、ピアノ:秋野淳子
– 聖セシリア女声アンサンブル 指揮:松下 耕、ピアノ:前田勝則
– コーロ・マグノリア 指揮:福嶋浩美、ピアノ:佐藤文雄
– Rose Quartz 指揮:大津康平、ピアノ:谷本喜基
– La Fuente Serena 指揮:佐藤美紀子、ピアノ:横瀬 綾
– 東京ウィメンズ・コーラル・ソサエティ 指揮:岸 信介、ピアノ:法嶋晶子
夜の部
– 合唱団樹の会 指揮:藤井宏樹、ピアノ:五味貴秋
– 東京メトロポリタン合唱団 指揮:松下 耕、ピアノ:前田勝則
– 栗友会合唱団谷川組 指揮:栗山文昭、ピアノ:浅井道子
– 湘南市民コール・町田市民合唱団・松原混声合唱団 合同合唱団 指揮:清水敬一、ピアノ:小田裕之
– 合同演奏
指揮:新実徳英
「生きる」作曲:新実徳英

