Hakujuの歌曲#1
ブラームスの愛と死 ~小山由美 メゾ・ソプラノ
2021年10月2日15時開演
「49のドイツ民謡集」よりの4曲、活きいきとした地方色豊かな民謡のはつらつとした歌唱に始まり、「日曜日」「湖上」「雨の歌」などを経て「永遠の愛」で積み重なってきた情感が溢れこぼれ出る、その瞬間の感動!見事なプログラミング。
高音域の説得力はもちろんのこと、歌手にとっての課題である中・低音域の表現力も素晴らしい。存在感が濃い。いいなぁ❗と心の中でつぶやいた。
佐藤正浩のピアノは明らかにオーケストラをイメージした響きで、しっかりした骨格。ピアノが打弦する楽器であることを忘れさせるようでもあった。指揮者らしい構築にも感心させられた。もう一度いいなぁ❗でした。
最後に〈4つの厳粛な歌〉。ブラームスの最晩年の深い境地を余すところなくー僕にはそう思われたー伝えてくれた歌唱はこの会を締めくくるのにふさわしい感動的なものだった。
シューベルト→シューマン→ブラームスというドイツ歌曲の結実にあらためて思いを馳せる貴重な機会をいただいた。心地良く代々木八幡駅にブラ歩き。爽やかな夕暮れだった。
(文中敬称略)
2021年10月02日 ブラームスの愛と死|ハクジュホール
https://hakujuhall.jp/concerts/detail/3022