圧倒的な力で「持って」行かれた。映画ならではの醍醐味がたっぷり。
映画の説得力はまずデフォルメにあると再認識。通常ならざる人間のサイズ、同じく通常ならざる音量、そして映画にしかできない時間転換・場面転換。それらによる疑似リアリズムが作品としての「リアリズム」に昇華される。くだけて言えば「作りごと」が「本当のこと」になる。
映画<国宝>には未消化ゆえの未昇華が若干あったように思うが、全体のインパクトがそれを吹き飛ばしている。力のある作品とはそういうものではないだろうか。
「 劇もオペラもまずは本の力、演奏は曲の力 」、あらためてそう思った。
映画『国宝』公式サイト
https://kokuhou-movie.com