慶應義塾大学ワグネル・ソサィエティー男声合唱団(以下ワグネルと略す)のOBの皆さんとお墓参り。幸い晴天に恵まれ、ちょっとしたピクニック気分。行き先は鎌倉霊園。
畑中先生の愛称はブル、ブルドックのブル、青がお好きのブルー、諸説あり?
没年2012年、お墓参りをずーっと気にしていたけど、このほどOBの皆さんの墓参会に紛れ込んでやっと果たせた。感謝です。
芸大に入る頃から、その後新人の作曲家になって目をかけていただき、そして遂には蓼科の鹿山村に山小屋を作り隣人になって以来、夏休みの夜な夜な畑中家に出かけてはワインとお喋りの饗宴という贅沢
。たくさんたくさんの有意義な、かつ楽しい時間をいただいたのでした。
あらゆる話題、古典から現代、リートからオペラ、独奏から交響曲、文学のあらゆるジャンル、あまたの絵画、あるいは卑近で卑俗な話、なんにでも付き合ってくださり、かつ闊達に論が拡がるのでした。昼間は作曲で自分と向き合う、夜はブルと論をかわす、ワインは飲み放題(笑)、ほんとうに佳き時間、そのものでした。
そして今、時折思うのです。僕も後輩の誰かにとって「トクさんと話せて良かった」とか「もっとトクさんと話したかった」という存在になりたいな、と。
多少は実現できていそうではあります。演奏の現場に立ち会いつつ、そんな場が拡がって行くよう心がけています。