蓼科随想⑦ 新鮮な雲!

こちらから行くと、女神湖の手前に白樺国際スキー場のゲレンデが広がる。ロープウェイで300m昇ると終点が標高1830m。御泉水自然園の入り口である。下方はるかに女神湖。上を見たらできたてホヤホヤのような雲がもくもくと背を伸ばして、思わず「新鮮な雲!」と呟いた。
爽風・涼風に吹かれて小一時間散歩。白樺湖経由で山小屋に戻り、食事当番の僕は鶏肉と白菜のクリーム煮を作る(鶏肉の下味が足りなかった)。
そそくさと食事を済ませ、一人蓼科湖に急ぐ。日没を見たかったのだ。ギリギリ間に合い、撮影。18時05分くらい。山の端に沈んでいく太陽の美しさを言葉にしたいがヴァキャブラリがない。大自然は雄大過ぎて、人間語に収まらない。いや、単に僕のヴァキャ貧ゆえか。
小屋に引き返して、マズルカの遊び弾き、それからウヰスキー片手に、白川静『文字遊心』を開いて「狂」の学習。
一日があっと言う間に過ぎていく。