「花はその美しさを知っているのか」

これは僕の<ピアノ・エチュード第10番>の副題だが、その伝で音楽作品や美術作品を擬人化し、例えばピアノソナタ<月光>はその美しさを知っているのか、とか<モナリザ>はその美しさを知っているのか、と文章化するとなにか不思議な感覚に包まれる。もともと命題が成立していないせいなのだろうか。
ベートーベンやレオナルド・ダ・ヴィンチは自らの制作物の美しさに確信を持っているに違いないが、彼らが魂を吹き込んだ制作物はそれ故に「物」を超えた「何か」であると考えれば、その美しさを知っているのかという問が成り立つように思われてくる。どんなものか。
この稿は言葉の罠にはまりこんでいるかもしれない。ゆっくりと考え直すのが良さそうである。

新実徳英:ピアノのためのエチュード-神々への問い- 第4巻|全音オンラインショップ | 全音楽譜出版社
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