敦盛・直実
テノール、バリトン、箏、十七絃、篠笛のために
2021年12月2日

敦盛・直実
テノール、バリトン、箏、十七絃、篠笛のために
2021年12月2日 練馬文化センター小ホール
主催 ME音

この曲は2020年10月日本歌曲の会で初演された。テノールの青柳素晴さんが大いに感銘され今回再演の運びとなった。ちなみにMEは素晴さんのM、ソプラノ江口二美さんのEで「めおと」と読む。つまりご夫妻ですね。

前半が日本名歌10曲ほどプラス〈つぶてソング〉から6曲。彼らが自在に選んだこれらの曲に三浦安浩さんの演出が付き、照明の効果と相まってほのかな「物語」の感じられる世界が現出した。オペラ歌手たち5人による〈つぶてソング〉は初めてのことで、僕には新鮮な驚きがあった。「歌」は声の質によりいろいろな表情を持つことをあらためて思った。

後半が〈敦盛・直実〉。邦楽奏者も敦盛も直実も和装。そして曲が始まると甲冑に実を固めた武者5人が源平の戦いを再現し、弓が引かれたり刃が交えられたりする。ついには敦盛の首が取られるところまで演じられる。
なんだか全体が一篇の映像のようにも感じられ、自分の手から離れて一人歩きしているようにも感じられた。
実に面白く、また有意義な体験だった。もちろん充実した演奏あってのこと!


■ ME音プレゼンツ 和コンサート

歌劇 Opera × 伝統音楽 Traditional music × 武士道 Chivalry

新実徳英作品:「敦盛×直実」邦楽と源平の合戦と共に、つぶてソングより
テキスト:和合亮一
曲・エディット・作品監修:新実徳英

2021年12月2日(木) 19:00 練馬文化センター小ホール
和コンサート特設サイト