黒川侑バイオリン・リサイタル
2021年12月20日

黒川侑バイオリン・リサイタル
2021年12月20日 桐朋宗次ホール

前半がストラヴィンスキーのイタリア組曲、ラヴェルのバイオリン・ソナタ、後半に僕のソニトゥス ヴィターリス ⅥーHymn.そしてブラームスのバイオリン・ソナタ第3番。

侑くんが弾きたい曲、かつ僕の無伴奏曲を組み込んで全体がカチッと一つの絵になるような佳いプログラミングだった。
僕の曲は2019年夏に作曲し、その年の12月に初演された。渡辺玲子さんが凄い演奏をして下さったのだが、曲が途中から違った方向に行ってしまったのが気に入らなくて、2020年に書き変えた。冒頭の数小節はそのまま、そのあとは音が音を呼び込むに任せて(これができなかったのだ!)書き上げた。3日くらいで書けた。
侑くんの演奏はおおらか大胆で、かつ細心だった。豊かな「異界 」が生まれた。詩の言葉が生まれようとする瞬間、まさにそのような音を書きたいと願い、それが現実の音になった貴重な場となった。
共演のピアニスト、久末航くんの素晴らしさにも目をみはった。それぞれの曲の様式感音色感をしっかりと掴んでいて素晴らしい❗
嬉しい巡り会いでした。


■ 桐朋学園宗次ホール オープニング・コンサート・シリーズ
  黒川 侑 ヴァイオリン・リサイタル

新実徳英作品: ソニトゥス・ヴィターリス VI(世界初演)

2021年12月20日(月) 19:00 桐朋学園宗次ホール