詩と出会う

ある女声合唱団体から委嘱をいただいた。久しぶりに吉原幸子さんの詩で何かを書きたいと思い、ご子息の純くんからいただいた吉原幸子全集の頁をパラパラと繰っていると、あれこれの懐かしい詩が目に入る。
ところが全集が膨大で(分厚いのが3巻)、新たに何かを選ぼうとしても、目移りがして選べないのである。そんな折も折、『詩人 吉原幸子』という吉原さんの詩人生をたっぷりの写真入りでセンス良くまとめた本が出て、送られてきた。吉原さんとの出会いをほんのちょっとだがコメントしたりしたので、編集の方が気をきかせてくださっのだ。
ざっと目を通したら「おっ、これで書いてみたい」という3篇の詩があっさりと見つかった。
これは超付きのありがたいことでした。

さて、何が書けるのか見当もつかないのに、その3篇が掌中にあるだけで、なんだかほくほくとあたたかいものが身中に満ちてくるのである。これがやがて苦しみに変わるのかもしれないとはまだ知らず(笑)。
ちなみにこれまで吉原さんの詩で<幼年連祷>、<失われた時への挽歌>、<をとこ・をんな>の3作品を書いたのでした。

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