ピアノのためのエチュード -神々への問

ピアノのためのエチュード -神々への問
第1巻から第4巻まで各3曲計12曲の曲集。

昨年末開催された日本現代音楽協会による競楽ⅩⅤ(ピアノ、フルート、打楽器他の演奏コンクール)にて藝大作曲科の4年生がエチュード第3巻を弾いて見事第2位を受賞したと聞いた。人づてにメールをもらうと、選曲理由に「凄まじい推進力、限られた要素から広がる壮大な世界、緻密な構成力…」と自身の言葉による作品観が記されてあり、見事な演奏の動画も添付されていて、「早速に会わなくちゃね」と思った。
某日、その人天野由唯さんと初顔合わせ。食事をしながら2時間余り、あれこれと話し、あれこれと聞いた。世代ギャップは相当なものだが、我々の世界はバッハから現在までみっちりとつながっていて、話題に困るということがない。彼女の感性と聡明さは確かなものだった。

小学校3年生の時に藝大作曲科に行く決心をする、ピアノでも仕事できるようにきちんと練習を重ねる、コンクールもたくさん受ける…etc、準備万端。「僕のように工学部3年生で転向を決意するのとは正反対ね」と思わず一言(笑)。
大活躍の日々が待っているに違いない。楽しみなことです。
<ピアノのためのエチュード>を書く時の願いの一つに「受験生や大学生に弾いて欲しい」ということがあった。このほどその願いがこのような形でかなったわけだ。
「種を蒔く」、なるほどそうなんだ。書き続ける励みをもらったのでした。佳き出会い佳き時間❗️

新実徳英:ピアノのためのエチュード-神々への問い-

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