教祖栗山文昭さんはお元気ですが、すでに十二分に意義深い仕事をされました。彼の願いで誕生した西村朗の<式子内親王>、僕の<をとこ・をんな>、<南の島>は画期的な作品となり、栗さんはその演奏に全力を上げて挑んで下さいました。その成果はつとに合唱界の皆さまのご存知のところと思います(皆さま、といってもせいぜい50代以上の方々でしょうが)。
最近の合唱界の傾向を僕の目に入る範囲で見るところ、困難・克己・偉大という領域を避けているように感じられるのです。
皆が楽しければ良い、その通りです。が、僕はそれを越えて、日本の合唱界に大きな変革をもたらす合唱指揮者・指導者を待っています。それができるのはこれから合唱界を背負っていくあなた方だけです。「今日は昨日の続きじゃない!」。その宣言を待っています!