昨日は Marimba Orchestra Ⅶ 上野信一&フォニックス・レフレクション という演奏会。僕の曲は<シンフォニアM-神々の声を聴け!>A.E.56が演奏された。オリンピックセンター小ホールにて昼夜の2回公演。
大自然に宿る神々、その声を聴け、文明の暴走を止め、人間は謙虚さ=つつましさを取り戻さねばならない。そんなメッセージを込めた音楽だが、もとよりテキストを歌う訳ではないマリンバアンサンブルがそのような内的メッセージを伝えることができるのだろうかと書いた本人も思ったりする。が、夜公演では演奏者の皆さんの中に何かしらそのようなメッセージ性が育まれ、その発露があったように聴いた。彼らに、また聴衆の皆さんにそのことを尋ねたかったがそうも行かず、いずれアンケートでその一端を知ることになるだろうと思っている。
当日のプログラムの<プリマ・ルーチェ>の作曲者の後藤洋君が会の終了後「あの曲には参りました」と言うので「えっ、僕の曲ですか?!、innerlichなものを表現したいと思ったけれど伝わったかな〜」と応えたら「これほどまで出来るのか、と思ったのです」とのこと。ありがたい言葉だった。
打楽器作品は実は「儀式的魔的空間」を表出するのに最も適している。それはアフリカやインドの打楽器音楽を聴けば明らかだ。その意味で日本初演の西村朗作品<キトラ>は打楽器としてのマリンバ群の機能を最大限に駆使する成功作であった。
音楽の現場が戻ってくるのは嬉しい。今日は今日とて<敦盛・直実>の稽古。これは謡曲<敦盛>を和合さんにテキスト化してもらったもの。テノール、バリトン、篠笛、13絃筝、17絃筝という編成だが、今日はバリトンさんが不在。多少は足しになるかと自身で歌ってみることにする。今から発声練習をしてもダメなのは承知の上ですが(笑)。